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霊界物語コーナー

出口王仁三郎芸術館

大宮司朗先生インタビュー

 


秘書に記された大本神話の痕跡と聖地の謎


九鬼文書の研究


三浦一郎=著
定価 6,000円+税
A5判 ソフトカバー

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本書の原本は、戦時下の昭和15〜6年頃、著者・三浦一郎が、九鬼子爵家の邸内奥深くに潜伏、「開かずの箱」として一子相伝にて伝えられた秘密の古文献を整理、太古史研究の同志に配付すべく数十部を地下出版したものである。その後、古文献そのものは、昭和20年の空襲で焼失、本書は『九鬼古文献』の写本をふくむ唯一の貴重な資料となった。

あやべ九鬼大隅守と申すものは、これは因縁のあることざぞよ。この因縁が判りてきたら、どえらいことになるぞよ。 出口なお

九鬼文書に記された2つの高御位山の謎

『九鬼文献』には大本神話との不思議な暗合構造が存在する。九鬼家は、熊野神社の神官で、中世には水軍として勇名を馳せたが、徳川時代には綾部に転封された。その綾部で、明治期に大本教が発生するが、開祖出口ナオのお筆先に「九鬼大隅守の因縁がわかりてきたらどえらいことになるぞよ」という一節があり、両者のあいだには複雑な共通の伝承ソースが想定される。『九鬼文献』では、九鬼家の遠祖は「高御位山」なる処において「鬼門八神・宇志採羅金神」を祭祀していたとし、皇祖神をスサノオとするが、大本神話の中心神格は「艮の金神」とスサノオ尊であることは周知の事実である。さらに「高御位山」の所在についても、出口王仁三郎が「坤の金神」の聖地であるとして島開きを行った播州神島の対岸の神山と、王仁三郎が修行した丹波亀岡の高熊山という二つの文脈が語られる。

九鬼文書の伝承世界
 九鬼文書は、およそ3つの伝承が複雑に絡まりあって成立したと推定される。
1.大中臣系の伝承 かつて宮中の「天津神祇殿」に「天地言文」という太古の古記録が奉斎されてきたが,用命2年, カラー 蘇我氏によって同殿に火が放たれたとき、大中臣牟知麿がこれを持ちだし信州に落ち延びた。宇宙卵モトツワタラセにはじまる奇怪な宇宙開闢伝承と神統譜を伝える。
2.スサノオ王朝の伝承 皇祖神をスサノオとする出雲朝廷の特異な伝承、古代越国における十二の宝玉による国魂鎮祭伝承などが語られる。宇宙創世神「宇志採羅根真大神」(鬼門八神)の高御位山における祭祀に関する伝承をもふくむが、この高御位山には二つの文脈の存在が確認される。ひとつは播州の「高御位山」で、『霊界物語』では「坤の金神」が幽閉されていたとされる「神島」の対岸に位置する。さらに、もうひとつの文脈では、王仁三郎の初発の霊界体験の地である亀岡の高熊山であり、「九鬼大隅守との因縁がわかるとどえらいことになるぞよ」というナオのお筆先とあわせ、大本神話との深秘なる暗号が注目される。
3.熊野修験系の伝承 2にも関連するが、九鬼家は中世においては修験の宗家として熊野地方に蟠踞していた。修験道の起源をアマテラスとスサノオのウケヒに求め、大物主神が吉備の熊山に出現し、紀州熊野へ進駐したことなど特異な伝承を伝える。