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精神核 Mensa Nuklea
聴こえざるを聴き、見えざるを見る
オノコロ島=神島から立ち上がる衝撃の音像空間
出口王仁三郎×アレイスター・クロウリー
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41pt |
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聴こえざるを聴き、見えざるを見る
オノコロ島=神島から立ち上がる衝撃の音像空間
出口王仁三郎×アレイスター・クロウリー
精神核 Mensa Nuklea
音楽=JINMO 解説=能勢伊勢雄+JINMO+武田崇元 CD2枚+ブックレット+トールケース入り
4,180円(本体3,800円+税)
ともに強烈な個性とカリスマ性を放ち、霊学史に巨大な足跡を残した王仁三郎とクロウリーだが、ほぼ同時代を生きた両者には、オカルティズムの光と影ともいうべき対称性が刻印されている。音の錬金術師JINMOはその危うい緊張感を孕む異種なるものの攪拌から衝撃的な音像空間を立ち上げた。驚くべきことにドラム、パーカッション、ベース、電子音に聴こえるものを含め、本作品中のすべての音という音は、王仁三郎とクロウリーの肉声を起源に生成されたものなのだ。
実は王仁三郎とクロウリーには不可視の数霊的密合がある。そのキーは、ミロク大神が墜ちていたとされ、王仁三郎によって開かれた神島に秘められている。詳細はブックレット所収の武田崇元「神島・ミロク・666」を参照されたいが、JINMOはその神島の対岸に生を享けた。彼によれば、神島こそは原初の国生みの核となったオノコロ島である。そして彼がこの一連の楽曲で行ったことは新たな国生みなのである。だからこそ彼はこの作品を新時代へ向けて「精神核」と命名した。多層的な声の攪拌、反復される重層的なドローン、共振する倍音は旋回するダイナミズムを生み、多義性を帯びた音像を浮上させる。かくて本作品を聴く者は、聴こえざるを聴き、見えざるを見るのである。ある者は天空の音を聴き、ある者は混沌から立ち上がる「天の御柱」をそこに幻視するであろう。
天才と狂人は紙一重というが、まさにJINMOがそうだ。ほとんど運指を目視できない超絶技巧のギタリストであり、ドイツのBassLab社と共同開発したギターJINMOID1台でオーケストラを奏でる狂人である。音楽家としてのその足跡と業績の数々は語り尽くせぬが、彼はまた視覚細胞では認識できない30ミクロンの点を30ミクロンの間隙を保って市販のボールペンで延々と点描する狂人であり、nanoZenと称されるその点描画は、第30回フィナール国際美術展で歴史上初めてキャロリーヌ・リー賞を授与された。さらにまた彼は爆墨と称される一連の作品で知られる書道家でもあり、イタコの総家元から後継者にと嘱望された霊的超感覚の持ち主である。そしてこの天才=狂人の足跡に新たな伝説を加えるのが本作品「精神核 Mensa Nuklea」なのである。(武田崇元)