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朝鮮の鬼神
ウイルスの如く、人の陽劣・陰勝につけ込み疾病を引き起こす鬼神 その鬼神を攘う方法を網羅した不朽の名著
商品コード : 9784893508324 |
製造元 : 朝鮮総督府編 A5判 並製 |
価格 : 6,380円(本体5,800円+税10%) |
朝鮮,鬼,鬼神 |
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63pt |
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ウイルスの如く、人の陽劣・陰勝につけ込み疾病を引き起こす鬼神 その鬼神を攘う方法を網羅した不朽の名著
朝鮮の鬼神
朝鮮総督府編 A5判 並製
6,380円(本体5,800円+税10%)
本書は、朝鮮総督府の命を受けた村山智順が、昭和4年にまとめた朝鮮の民間信仰の調査報告書であり、優れた民俗誌ならびに研究書として成立している不朽の名著である。村山は朝鮮における鬼神信仰と攘鬼法について、三韓時代から日本統治時代に至るまでの歴史的変遷と学説史を文献調査によって詳述したのみならず、朝鮮各地を広範に現地調査することで、地域色豊かな民間信仰の事例までをも収集して報告した。
本書の第一編「鬼神編」では、宗廟社稷で祭祀され鎮護国家を担った高次の鬼神から、民間のシャーマンが祭祀した「萬神」、村落や家庭で祭祀された動物霊や疫神にいたるまで各種の鬼神を多数紹介し、儒・仏・道三教の影響のもと、多彩な形式を持っていた朝鮮の鬼神信仰の類型化と分析を見事に成し遂げている。
朱子によれば、「神」とは魂の盛なるもの、「鬼」とは魄の盛なるもの、「鬼神」は陰陽の巡りの中で名を異にするものの同一なるものであるとしているが、朝鮮における鬼神は、日本の悪鬼(仏教・山岳宗教的な鬼)とは異なり、人の死霊、即ち地に帰る(散じる)ことのなかった「魄」が凝結したままエーテルの如く空中に充満して陰気を好むものであると類型化されている。また、鬼神には善悪があり、悪いものは、人に祟り、憑依するものであるとしている(善なる鬼神は「神明」であるとも。鬼神を使役する側)。なお、その他の生物や無生物が化成したものも鬼神の一種としている。
第二編「攘鬼法」では、そうした鬼神による疾病災禍を防ぐ方法が、霊符や供物を伴う呪法として各種紹介(敵対類としての殴打法・驚圧法・火気法・刺傷法・封縛法、服従類としての供物法・恭順法、依他類としての呪符法・借力法・飲食法・顧墓法・五感法・接触法及遮断法・陰陽法 etc.)されているが、刊行当時の1920年代に撮影された貴重な写真が多数掲載されており、読んでいて倦むことがない。また、鬼神を攘うために、人体を殴打、針を刺すなどの行為による危険性を回避するために、藁人形を始め、類似図形による間接療法が敷衍していったことも考察でき、大変興味深い。
本書は韓国のシャーマニズム研究の重鎮である金泰坤をして「朝鮮の民族精神」を描いたとまで言わしめ、金は著者の村山を「広く深い学的与件まで兼備した天才的頭脳の所有者」とさえ評価している。
朝鮮の民間信仰のみならず東アジアのシャーマニズム、宗教史に関心を持つすべての人間にとって必読の書と断言できよう。