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オカルト・ジャパン〜外国人の見た明治の御嶽行者と憑霊文化
伯家神道と神習教を結ぶミッシングリンク?
明治初年に廃絶された伊勢の幼童シャーマン「物忌」の神遊び!
製造元 : 岩田書院 |
価格 : 9,790円(本体8,900円+税10%) |
パーシヴァル・ローエル=著 菅原壽清=訳・解説 |
ポイント : 1,900 |
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97pt |
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伯家神道と神習教を結ぶミッシングリンク?
明治初年に廃絶された伊勢の幼童シャーマン「物忌」の神遊び!
オカルト・ジャパン〜外国人の見た明治の御嶽行者と憑霊文化
パーシヴァル・ローエル著 菅原壽清 訳・解説
9,790円(本体8,900円+税10%)/1900ポイントサービス
推薦のことば 黒川柚月(神道研究家)
ローウェル天文台や、火星の運河を見つけて火星人の存在を主張したアメリカの天文学者パーシヴァル・ローエルは明治期に日本を数回訪れ、長期間滞在。木曽御嶽山頂で御岳行者の神懸かりに遭遇したのを契機に日本の精神性の深層にある憑霊神事に多大な関心を寄せ、貴重な記録を残した。多くは当時の御嶽行者が対象でありそれだけでもきわめて貴重であるが、驚くべきことに本書には廃絶された伊勢の秘密神事の有様が克明に記されている。
教派神道の神習教管長、芳村正秉(よしむらまさもち)の知遇を得たローウェルは東京で神習教の内伝の神懸かりの様子を見学することが許されるが、それこそが廃絶された伊勢神宮の幼童シャーマン「物忌の子良」(ものいみのこら)の神遊びのさまだったのだ。
伊勢神宮の秘奥である正殿床下の心御柱は「物忌の子良」と称される幼童シャーマンによって祭祀されていたが、明治4年、神道近代化政策に伴う神憑り禁止により廃絶に追い込まれた。
中山太郎『日本巫女史』には、明治末に「物忌の子良」の経験者に聞き取りを試みたが「神宮の秘は外には漏らさじ」と回答を拒否されたと記されている。そのため、心御柱の祭祀において物忌の子良が実際に何をしたのかまったくわからないとされてきたが、ローウェルが東京の神習教で見た光景こそが、伊勢から追放された物忌の子良の神遊びだったのである。この見学には同行者を許されずローウェルは厳重な潔斎を受けて臨んだ。
文中に「痙攣状態に入り、腕を伸ばして御幣を持ち掲げ」とある「御幣」は金木であり、「椅子を逆さにした」というのは「御樋代」の型である。子供たちは旋回しながらは壁のハシゴを登って鴨居に上がって走り回った。地上では男児がバク転を70回繰り返して、ローウェルを驚かせた。女児は激しい跳躍はしないが旋回し、壁のところで草が伸びる形をした。これは「マシアシカビヒコヂ」の型である。
これを芳村正秉に伝えたのは、伯家神道の高浜清七郎と推測される。神習教では明治天皇から芳村正秉に古神道の内伝が伝えられたとするがこれは権威付けのためであり、芳村正秉は高浜清七郎の門下であった。いずれにせよ現在の神習教では失われた古伝であり、その意味でも本書はきわめて貴重な一冊といえよう。