全国一の宮を初巡拝した謎の神道家
信念の神道家 橘三喜
郡順史=著 一の宮巡拝会=編 B5判 248頁
2,500円→2,300円+税
橘三喜(1635-1703)は 江戸時代中期の神道家。平戸神楽の創始者。27歳にして駿河国浅間神社の宮内昌興に師事し京都で吉田神道を修め、宗源神道五十六伝と称して一派を立て橘神道と称した。江戸浅草に住み神道講釈を専らとし、全国に五千人の門人がいたともいう。
本書は二部から構成される。前半は幼少より天童の誉れ高かった橘三喜が念願の全国一の宮巡拝に旅立つまでを時代小説風に描いたもので、藩命を受けての壱岐国一の宮「天手長男神社」再建の物語が中心。
第二部は全国六十八ヶ国の一の宮を足掛け 23年間(1675-1697)かけて巡拝した紀行文『一宮巡詣記』の現存部分を忠実に活字化し適宜註釈を加えた貴重な資料。なお橘三喜には『中臣祓集説』の釈義書があり、巡拝に際しては各地の一の宮に中臣祓(大祓詞)の木版本を奉納している。また弊社刊『神道叢説』にはその代表的な著書『神道四品縁起』が収録されているのであわせてお読み頂ければと思う。
なお、本書は一般書店では販売されていません。